エストニアのアーティストRamo Tederに一人プロジェクトPastacasの2001年のファーストアルバムです。ブレイクビーツ系のエレクトロニカになっています。Pastacasとはボールペンの事で、ボールペンで絵を描くように
音楽を作るという趣旨になっています。実際絵を描く事も好きなようで、アルバムジャケットも彼の手によるものになっています。
1. Kanasupp
2. Jaanusele
3. Sultan
4. Minu Naer
5. Macbeth
6. Asfalt Ja Ateljee
7. Püsikud
8. Osa Portreest
9. Agka
10. Hooliks Sooviks
11. Ava Ülased
サンプリングのカットアップ、プログラミングのみならず実際に演奏しているパートもあります。それだけ演奏力もあるようです。高速なブレイクビーツなのに、ゲストに歌を歌ってもらったり、ポップ感覚も持ち合わせています。和音構成はジャズ、フュージョン系なので、スクエアプッシャーっぽい感じもありますが、もっとシンプルにポップだと思います。歌が英語では無いので不思議な感覚にもあります。
前述のように既にあるスタイルなので新しさは感じませんが、生演奏している部分や妙にポップな英語では無い歌など、それまでにはなかったニュアンスを感じられます。プログラミングされているが、生演奏による即興演奏も加わってスリリングな感じもあって普通のエレクトロニカだと思って退屈することはありません。後は音色にもう一工夫あればえげつない作品になると思います。何一つ足りない部分があるとすればそこです。
Kanasupp