2008年のアルバムです。これも最初は自主制作でリリースしていましたが、後にインディーズからもリリースされました。内容はほぼファーストと同じで、全ての楽器をJulia Kotowskiが演奏しています。ちょっとしたフィールドレコーディング素材を使ったり、クラップ等のサンプリングを使ったり、ほぼわからない程度でデジタルな処理もなされています。
1. Prologue
2. Colours
3. Resolutions
4. Run!
5. Mi Corazón
6. Fences
7. Hydrophobia
8. What You Get
9. A Trace
10. Maybe
トラッドフォークとしては普通かもしれませんが、ギターアレンジメントなどのアイデアはかなり工夫が成されています。それが基本であり、そこに少しずつ音を重ねていく感じで、ギター弾き語りの雰囲気を壊さない程度で音が付け加えられていきます。フルート系の電子音も入っていますが、音色的に不自然さはありません。パーカッションもループもありますが、生演奏しているようです。
70-年代初期の頃のイギリスはハードロックブームの裏でトラッドフォークブームもありました。フォークとロック、ジャズとの融合を試みていたり、革新的なフォーク革命が行われていました。その感じを受け継いでいる感じです。ただ違うのは、一人の女性だけで作られている事、テクノロジーも邪魔にならない程度で使っている事、恐らくDTMで録音されている事など70年代には無かった武器を持っています。しかし、ナチュラルなトラッドフォークの雰囲気を崩さない事、など新しいものと伝統が共存している不思議な世界観を持っています。
Prologue