2015年のアルバムです。前作から6年のインターバルを経ていますが、その間にかなり作曲能力と表現力を磨いています。フォークスタイルにA.O.R.的な要素を加えながらジャクソンブラウン的なバラード系に統一していますが、表現力が増しているので単調にはならずに心地良く聴き通す事が出来ます。
1. Up In The Pine
2. Mama Shelter
3. Fall Hard
4. Wyoming
5. The Sentiments
6. A Call For Distance
7. Desert
8. Glider
9. All For A Love
アコースティック楽器にこだわらず、エレキギター、シンセなどバンドスタイルのアレンジなのですが、彼女の歌を中心にアレンジされているので、控えめに雰囲気を大事にしたアレンジになっています。今回も弟のPeter Broderickがプロデュースしていますが、彼もかなり感性を磨いてきたと見られます。全体的に統一感を持った空気感を演出しています。全曲バラードなのですが、退屈に感じ無いというのは、繊細なアレンジと表現力によるものだと思います。
これまでの6年間の間に自分のスタイルを確立するのに努力してきたのでしょう。売れていれば、その過程にある作品も聴けたと思いますが、そこはインディーズの厳しいところでしかたありません。納得のいく作品を作るのに時間をかけていたとも思えます。やっている事もサウンドも新しいものはありません。70年代、80年代くらいの感じを現在の機材で作っています。しかし、自分のスタイルを確立させた事で、新しさとか古臭さとか関係無い作品に仕上げています。
Up In The Pine
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