2008年のアルバムです。アルバムごとにレーベルが変わっています。90年代ならまだしも、アンビエント作品だけではいくらインディーズといえど厳しい状況なのでしょう。しかし、レーベルを変えながらもコンスタントに作品を出し続けています。出すごとにデジタル処理の技術も磨かれています。
1. Late Summer
2. A Hidden Stream (Alternate)
3. Fuji Apple
4. Indigo Afternoon
5. The Scarlet Ibis
6. Ume
サンプリング、フィールドレコーディング、実際に演奏と音源には事欠きませんが、アンビエント路線だけではさすがに長続きしないと思いますが、音源が豊富なのでアイデアも尽きません。ロングトーンのパッドサウンド、細かい動きのノイズ系サウンド、演奏されたフレーズのループ、クリアに録音されたフィールドレコーディング素材、これらが合わさって、淡々としながらも表情のある
音楽になっています。
ノイズ系の音でもデジタル加工されているので雑音が少ない綺麗な音になっています。ノイズ系なのに雑音が少ないというのも矛盾しているかもしれませんが、サンプリングの仕方が丁寧なのでしょう。雑味が売りのヒップホップ系とは違う繊細な音になっています。行列の出来るラーメン屋の売りが、何時間も煮込まれたスープというパターンが多いのですが、時間をかけて煮込めばいいと信じ込んでいるラーメン屋がいまだに多いです。煮込めば煮込むほど雑味も出てくるのです。コクがあるのにすっきりとしている、ちょうど良い頃合いがあるというのが分かっていない料理人が多すぎる。彼の
音楽はちょうど良い頃合いを把握している
音楽だと思います。
Late Summer
A Hidden Stream (Alternate)
Fuji Apple
Indigo Afternoon
The Scarlet Ibis
Ume
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