2009年のアルバムです。今回は自分で生演奏した素材をループさせるミニマル作品になっていて、アンビエント色は薄めです。かなりポップな雰囲気であり、ループにしていなければ普通のポップソングとして成り立つような曲ばかりです。コード進行も明確であり、主旋律こそありませんが、素晴らしいポップセンスが伺えます。
1. Simplehearted
2. Igloo
3. Buried Library
4. Gryffindor Mixer
5. Nanotech Serenade
6. Meadow
7. Vegetable Garden
8. Midnight; Strolling The Treehouse Network
9. Pokémon Potluck
10. Mysticism And Spaceflight
ループといってもこれまでのようないかにもくっつけました的な処理感が無く、ただリフレインで演奏しているような自然な感じになっており、つなぎ目がわからないほど丁寧に作られています。本来ループさせるのならこうあるべきですが、ヒップホップ系の人達が面白がってつぎはぎな感じにするのが当たり前になっていましたが、本来は
音楽的にもこの自然が感じが王道だと思います。
しかし、つぎはぎ感が無いのならループにする必要も無い、自然な感じがするのなら生演奏した方が手っ取り早いというのが西洋的な考えだと思います。日本人の精密なプログラミングに対して西洋人は時間の無駄だと思うフシがあるのです。その西洋人がこんなに丁寧な処理をしているという事にまず驚きます。実際に生演奏している素材ですから、全て生演奏で構成してもおかしく無い感じですが、ループにする事によってどこかミニマル的なひっかかりを感じてしまう
音楽になっています。気にしなければそれだけですが、普通の
音楽作品とは異質な感じが微妙にするところがミソです。
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