2019年のアルバムで現在までの最新作になります。ワーナーとの契約は1枚限りでインディーズに移籍しています。しかしサウンド面はさらに進化して完成度を増しています。エレクトロニクスの部分が増えてラテンエレクトロニカになっています。現代的で都会的なサウンドとスペインの伝統的な官能的な
音楽が見事に融合しています。
1. Flores
2. Plata Fina
3. La Piedra
4. El Junco
5. La Puerta
6. Alepo
7. La Fuente
8. Europa
まだジプシーがスペインに移り住む前のスペインの
音楽。それは中東の
音楽に近いものであり、シルクロードの道は様々な文化を流通していた事が分かります。スペインと言ってもいくつかの国が統合された総称であり、合衆国のようなもので、地方によって様々な文化があり、それらルーツミュージックとエレクトロニクスを融合させるという試みは、スペイン本国のみに限らず、世界的にも通用する
音楽として昇華されています。
サンプラーも活躍していますが、それ以上に電子音の出番が増えています。これまではサンプリング素材の力を借りている部分もありましたが、それに頼らずともスパニッシュな雰囲気を作れるようになっています。なぜこれほどまでの才能をワーナーは手放すのか、大手メジャー企業にはアーティストを育てるという気概と能力が失せているように感じます。現在、一番才能が必要なのは企業であり、資質が問われているのも企業側でありましょう。ミュージシャンにとってはセルフプロデュース能力が必須になってきています。
Flores