2008年のアルバムです。曲の出来栄えがどんどん良くなってきて、エフェクティヴな部分より楽曲勝負になってきています。独特のサンプリング素材を活かしていますが、アンビエントな雰囲気というよりフィールドレコーディングに似た音処理を行なっています。ここがオーガニックアンビエントという由来でしょうか。
1. Ragged Tint
2. Ahn
3. Sweep Generator
4. Golden Grin
5. The Loom Pedal
6. Ardoise
7. Physic
8. Modèle D'éclat
9. Idyll
10. Brown Bess
11. Cycle Disparaissant
12. A Woolgathering Exodus
13. Détruisons Tout
14. Loupe
15. Tapyre
16. Hesperus
アコースティックギターによるアレンジと歌が絶妙に完成度を上げています。どちらかと言うとソフトロックの部類ですが、フォークロックが革新的に進化していた頃を思い出させてくれます。そこにデジタルサウンドを加えて現在でも通用するようなサウンドに仕上げていますが、新しさと言うより普遍的な音を作り上げていると言っていいでしょう。
サイケな雰囲気がありながらもドラッギーでも無く、もっと違うステージに立っているような高揚さがあります。そこに立つにはドープさよりも精神的な修練によってのみ立てるような気高さを感じます。ニックドレイクのようなダウナー系フォークでもありますが、遊び心がいたるところに散りばめられていて退屈させません。
Ragged Tint